親の高齢化で二世帯住宅に

二世帯住宅を建てる理由のひとつに両親の高齢化があるのではないでしょうか。親が高齢になっていくこと、それは、結婚していても、独身でいても、子供としては、心配になることだと思います。私もそのひとりでした。実の両親は、今も、元気に故郷で暮らしていますが、結婚後、しばらくして、夫の両親の生活に不安を感じ、同居することにしました。

同居を決めたとき、完全二世帯住宅も考えましたが、義父の方が既に日常生活をひとりでこなせない状態でしたので、いつも義父の状態が分かるように、住居は一緒にし、一部は別々にしました。

例えば、浴室は義両親と私たちは、活動する時間帯が完全に異なるのでひとつだけで共同、洗濯をしたり、干したりする場所は別々に、トイレも別々にしました。

私たちの寝室は二階にあり、高齢の義両親は、二階には滅多に上がって来なかったので、同居のストレスもほとんどありませんでした。リビング、キッチン、浴室は共同でしたから、義両親が助けを必要としたときなど、一階のリビングから声を掛けてもらえれば、声が聞こえるので、心配なく過ごせました。

完全二世帯にしてしまうとお互い敷居が高くなりますが、一階と二階で住み分け、一部共同にすると加減の良い距離感が保てると思います。ただ、これも人それぞれ性格によると思うので、最初に遠慮せず、設計については話し合うことが大事だと思います。親との二世帯は介護もつきものですから、無理は禁物です。完全二世帯で親と接する時間を決めて介護するのもありだと思います。